2016年01月28日

BLACK-BOX

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たまたま立ち寄った書店にて、表紙をみて一発で買おうと思った。
思った通り面白かった。
父と兄が殺人犯の少年ボクサーが週刊誌のゲスい質問にゲスな返しをしているひねくれたところから話は始まりますが、これがまた楽しい。
高橋ツトムの漫画はまあ外さないものなんだけど、この「BLACK-BOX」の主人公のスタイルはサウスポー。
戦った相手の心を徹底してへし折る。
怖い、みてるだけでいい、近寄らないでください(笑)
でもとってもまじめ。
観客からセコンドの女性がセクハラされたときに客に「謝れ」といったシーン、僕は好きです。
けっこう刺さるものがあるのですが、これ以上いうとネタバレになるのでやめておこう……童貞をバカにすると怖い。
まだ一巻なのでこれからどう続いていくのか楽しみな漫画です。
(ボクシング漫画はたくさんあれど、サウスポーのボクサーが主人公の漫画ってけっこう珍しい。僕の知ってる範囲だと「神様はサウスポー」、スイッチボクサーだけど「太郎」)
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2011年01月29日

オールラウンダー廻

オールラウンダー廻(1) (イブニングKC) [コミック] / 遠藤 浩輝 (著); 講談社 (刊)

平たく言えば、アマチュア修斗に情熱を燃やす少年少女のストーリーなんだけど、自分も柔術だけやりに格闘技のジム行ってますけど、描写がリアルです。
リアリティというより、リアルです。
プロやるにしてもそれだけじゃ食ってけないとか、ジム内の雰囲気とか、減量とか、塩漬けとか、怪我の影響とか、etc・・・
それでもグラップリングの試合で主人公が柔術茶帯に勝ってしまうのは変だとは思ったけどね。(はじめて見たばっかりでスパイラルガードからのモグリとかできるものなのかな?とか)

総合格闘技はもちろん、ボクシング、柔術、レスリング、キックボクシング、柔道、そして実践的ではないと揶揄されがちな伝統派空手まで、作者が幅広くきっちり格闘技・武道の知識を持ってることを、漫画の描き方でうかがえる。(空手の型の意義をわかりやすく合理的に説明できたのは凄いと思う)
そして一般的にわかりづらい寝技を、写実的にしかもカッコよく描けてるのが凄い。
「その画力を俺に分けてくれ」と本気で思う。
アマチュアの総合格闘技の競技は基本、グラウンドでの打撃は禁止なのでキッチリ寝技を描けなきゃいけなかったというのは絶対あっただろうね。
作者はすごく苦心したと思う。

4,5巻くらいからだけど、それぞれの登場人物の強くなりたい理由が自問自答の形で出てくるんだけど、それがもんの凄く面白くて熱い。
柔術家のところなんて最後、俺、泣いちゃったもん。
あれはいい悔し涙だった。

いろんな形があるとはいえ、なぜ強くなりたいのか、それってどういう自分でいたいのかっていうことに繋がってるんだ。
修斗という競技とそれぞれの格闘技の面白さ・厳しさ・素晴らしさ、それと練習仲間がいる楽しさを伝えるとと共に、「なぜ強くなりたいのか」という問いをこの作品は分かりやすくシンプルに伝えようとしている。
まだ主人公とその幼馴染が対決していないけど(単行本5巻現在)、共に両親がいない複雑な家庭事情をもってて、二人の幼少の頃の思い出と絡んで、「強くなること」と「どう生きるか」をリンクさせたストーリーが展開されそうな気がする。
主人公はよくもわるくもあっさりしていて、おばあちゃんから「どこに行っても通用する人間になれ」といわれつつ、格闘技やってる以外は進路に悩むごく普通の高校生として育っていて。
幼馴染は「常に胸を張り続けていたい、舐められたくない」という気持ちにとらわれて、空手の先生だったおじいさんの教えにそむいて、危険なことにも首を突っ込んでしまうような子になっていて、高校を中退してまで強さを追い求めている。
二人が対決したらどんな内面が出てくるんだろうか、それが楽しみだ。

早く6巻出ないかなあ、続きが見たい。

※2011.01.28 現在

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2011年01月28日

ボーイズ・オン・ザ・ラン

ボーイズ・オン・ザ・ラン 1 (ビッグコミックス) [コミック] / 花沢 健吾 (著); 小学館 (刊)

なんで「ずっと処女」はかわいく見られるのに、「ずっと童貞」はあざ笑われるんだろうか・・・・・・不思議で仕方ない。

主人公が自分に似てるという話題が仲間内で出て、「おまえはこれをよんだほうがいい」と言う人も多かったので、10冊まとめてガッと読んだけど、「なんじゃこりゃぁぁぁ!!」と怒鳴り散らしたくなるくらい「本気」と書いて「マジ」になれる漫画だった。
本当になんだろう、これは・・・・・・言葉で形容がしがたい。
言葉で形容しがたいので、エレカシとか銀杏BOYZ歌ってよかですか?
・・・・・・と、いうのはおいといて、ふつーさ、漫画って「いい夢」をみさせるもんじゃないですか。
情けない主人公が出てきたらどんどんマシになっていく姿をみせていくもんじゃないですか。

でも、これは違った。

最後まで情けない!

大抵の男なら味わう、情けなくて痛々しい現実ばかり見せつけてきやがる。
それはもう、いじめっこが腐った牛乳ふき取ったモップを押しつけてくるかのように!
しつこく!
陰険に!
何度も途中で「もうやめてよー」と思い、本を閉じようとした自分がいたが、主人公がいじめられっこのロボコンパンチのように足掻くからまたさらに読み進めてしまう。
まるで自分を見てるかのような気持ちになった。

作者に言いたい。
おまえ、俺らに俺らのリアル見せてどーすんのよ!?って。
おまえ、馬鹿だろ!!と。

ただ冷静に分析するとね、それでもこの話は読ませる力が凄い。
描き方の力もあるんだろうけど。

本当に主人公にはなんにもない。
なんにもないゆえに、なにかを求めて、理不尽なことに熱くなって理不尽なことをおこしてはいっつも痛い目に会う。
しかもタイミングが悪いときたもんだ。
そしてあざ笑われる。
好きな女寝取られて、孕まされておろすのにつきあわされて、悔しくてケンカしにいって、小便漏らしてボロクソにされて、そしてその女にまでコケにされて、挙句の果てに会社に迷惑をかけてしまったからと辞職する始末だ。
その様は、設計者の悪意がみられるようなジェットコースターに乗せられて涙と鼻水ダラダラ流したかのような経験を与えてくれる。

ほぼネタバレでもうしわけないが、前半がそこまでで、それでも彼は大事にしたいものをもってるのにうまく表現できずに、なんとか取り繕うとして、いっつも自分でも思ってもみなかった行動をしてしまう。(主に下心で)

痛々しい話だけどさ、男っていい歳こいても割り切れずに「男とはこうあるべき」とかガキみたいなことずっと考えてたりして、その究極系がこの漫画の主人公のような気がする。
高望みだけど非力な、成長しきれないままの中学生男子って感じ。
ひどい話だとおもいつつも、どっかで自分はこの泥臭いストーリーにシンクロしてるんだろうなと思う
やっぱりロボコンパンチの足掻き方が心にひっかかるんだ。

そして、最後は本気で感動して泣いた。
あいかわらず自爆してばっかりでボロボロの主人公が本気でカッコよく見えたんだ。
自分の中で自己完結して非力だった人間がさ、人のためだったら何も考えずに突っ走って必死になれたんだ。
それってすげえな、って本当に思った。
馬鹿か、といってしまったものの、やはりこの漫画の作者はすごいなと思った。

最後に、ちはるは今まで見た中で、もっともサイテーな女だ。
ある意味、思考が主人公にもっとも近いはずなんだけどな。
男か女か、不細工かかわいいか、ってところでなにか選択が違ったんだろうけどなあ。
具体的な例で例えると、初恋の女の子がヤリマンで人に媚びるだけの処世術で生きるようなカスになってたらイヤだろ?
そういうことさ。
やっぱりこの漫画の作者は天才だ。
こんなにムカつくキャラクターみたのは初めてだ。

世の男達よ、笑われても、馬鹿にされても、負け犬でもがんばれ。
俺もがんばる。
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2010年10月10日

娚の一生


娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)

娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)

  • 作者: 西 炯子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/03/10
  • メディア: コミック




彼女から借りて読んだが、男でも読める、大人向けの少女漫画。
男だからこそ読んでよかったと思えた。

不倫と男のウソに疲れた35歳の女性と、その女性の祖母をずっと慕ってきた52歳の哲学の教授が、なりゆきで田舎の祖母の家で共同生活するハメになったという、非常識的かつほのぼのしたお話。

"幸せ"ってなんだろかと真面目に一緒になって考えてしまったが、


 きみはひとりで生きてったらええ

 ぼくもひとりで生きていく

 ふたりしてひとりで生きていこや


この教授の言葉につきるな、って思う。
この言葉どおり、ある意味、あまたの少女漫画の幻想をぶち壊す内容。
世間で言う、というか周囲から「恋愛がヘタな男」の俺としては共感できる内容だった。
生きていく中での要素としての「恋」とか「結婚」とか、すごく実感しやすかった。

三巻で終わるのも間延びしないでちょうどいい。
(2巻の捨て子を二人で引き取る話がまた熱いんだよなあ)

あと、(女の)足と(男の)骨っぽさが好きな人(男女問わず)はたまらんかもしれない。
"はじめて"が足にキスをするところからはじまるってのが絵的に印象的だった。
ただ単に作者が女の足を描きたかっただけなのかもしれないけど、まぶしいくらい綺麗な愛情表現だと俺には思えた。

具体的ではない、かすかなエロスがあるのもそうだけど、本当に男の人にも読んでもらいたくて描かれた漫画なんじゃないかな。

こんないい本をかしてくれた彼女に感謝。
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2010年02月13日

【書評】大東京トイボックス


大東京トイボックス 5 (バーズコミックス)

大東京トイボックス 5 (バーズコミックス)

  • 作者: うめ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス
  • 発売日: 2010/01/23
  • メディア: コミック




モーニングですぐ終わってしまったものの、再開を望まれて別紙で連載されるようになったゲーム業界ベースの漫画。

モーニングでやってたころは小さいゲーム会社が大きな会社や大人の事情に振り回されながらも1個のオリジナルゲームを作りきるというわかりやすい構図を、「エゴ>常識」なクリエーターと結果第一主義の派遣OLとのラブコメを交えて、軽くテンポよく書かれた漫画だった。

でも新シリーズは、個人的にはもう胃が痛くなるくらい話が重い。

人を楽しませる「コンテンツ」を「産業」にすることで矛盾が生じることを、作る側の視点から結構深いところまで突いている。

・生産方法があいまいなため、効率化ができないこと

・労力・時間・経費と売り上げの対価の問題

・日進月歩で進化する技術と、その習得

・ハードの進歩で開発費が膨大になりすぎること

・開発費分担のための製作委員会で生じる企業間の不協和

・下請け構造の悪循環

・少年事件と報道からくる規制

・「おもしろいもの」ではなく「きれいにまとまったもの」を作るしかない状況

・保身にまわる会社と、それに振り回される開発

次から次へと「子供のころの夢はゲームを作る人になること」だった人を打ちのめすような話をしてくれて、それでいて主人公は30半ばにさしかかって衰えてきた「昔すごかった人」で、見てて辛くなってくる。

そして普通、連載漫画だったらひとつトラブルが生じたら3,4話くらいで解決させて話にメリハリをつけるものですが、この漫画の登場人物は延々と矛盾と戦い続けます。

そう簡単に答えが出ることではないから。

それがもしかしたら作者たちの真摯な態度のあらわれなんだろうと思うし、読者にもなにかを考えさせるための漫画なんだろうと、ずっと読んでてやっとそう思えてきた。

ゲームだけじゃなく、なにか人を喜ばせるものを作る人になりたかったとか、プログラマーやWEBデザイナーとかで進捗・締切という言葉にビクッとしてしまう人が見たら、酸いも甘いもいろいろ考えさせられて、それはそれで楽しめる作品なんじゃないかと思う。

とりあえず僕はそういう見方をしています。

「読んでもらう」のではなく「読ませる」力をちゃんと持ってる漫画だと思うので、興味がわいたならば一度読んでみてほしいと思います。(ただしちゃんとモーニング時代の前作から読んでください)


P.S.1.
巻末オマケの「月山ちゃん」はモーニング時代から変わらずクォリティを保ち続けています。
アラサー女で萌えキャラってのはアリだと思いますw

P.S.2.
あと以前と比べて、ちょい?エロが増えました。
ま、大人向けですからね(笑)

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2008年06月03日

ディエンビエンフー





西島大介氏の、かわいくて、残酷な、ベトナム戦争アクション漫画。

ベトナム戦争を扱った、珍しい漫画です。

僕は戦争を肯定しないし戦場に行きたいとは思いませんが、この漫画では戦争の中で生きざるをえなかった人々をイキイキと描いています。

登場人物、主にグリーンベレーとベトコン・北ベトナム軍の人々、それぞれが生き残るための哲学を持っていて、戦争という混沌の中で自分のルールに従って強く生きている。

それがカッコいい。

そして、その「戦争に真っ向から対峙している」生き方と、システム上に乗っかって戦場でさえアメリカでの消費生活を続ける米軍とを照らし合わせて、生きることを問うてる作品。

それがディエンビエンフー。

絵はかわいく描かれてるし、ファンタジー度高めだけど、中身はかなり骨太です。


マジ、ハジケてます。
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2008年03月09日

おやすみプンプン




とびきり素直な少年「プン山プンプン」の、一見ほのぼの、でもその裏は残酷な成長物語。

「主人公、どう見ても人間じゃねえじゃん」なんてツッコミはおいといて、ところどころにブラックなギャグが散らされててそちらをツッコもう。

特に主人公が初めて射精したときのセリフなんて腹を抱えるくらい笑ったw

「脳が!!・・・・・・オチンコから脳が飛び出た!!」


・・・て、ネタバレしちゃってごめんなさい。

二度としません。



ま、ギャグや主人公の外見はあくまでサブで、真に「少年」をメインにしたストレートなストーリーだと思う。

ギャグとは書いたものの、この漫画に出てくる大人たちはデフォルメされた形とはいえ、なにかが欠けてる大人ばかり。

ほとんどが上手に生きていない。

学校の先生でさえ。

むしろ逆に子供たちの方が真っ当にみえる。

コレはマジメな話だけど、最近はおかしな子供が育ってるだのなんだの言ってるけど、実際にモンスターペアレントとかいう言葉にあるように、この漫画の中に出てくる大人たちと子供たちの対比ってけっこーリアルな気がする。

子供はあくまで大人を見て育って、判断して大人を吸収していくんだ。

で、大人のくだらなさを狂うことなく、真正面からみてふて腐れてるのがプンプンの叔父であり、無職でひょうひょうとしている雄一おじさんだったりする。

だからこそやる気がなくて、フラフラしてるんだろうけどさ。

「・・・人生、山あり谷あり、モハメド・アリだぜ!」

とかいってプンプンを励ます(?)ナイスメンなんだけど、それは子供に気を使わせない優しさなのか、ただのごまかしなのか。


とまあ、僕はそのへんが面白いなーと思うんですけど、みなさんどう思いますか?


まあアレコレ思ったことを語ったものの、かわいくて、おかしくて、ところどころリアルで、切なくて、魅力的なキャラクターだらけのいい漫画です。
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2008年02月27日

RIN




ヤングマガジンアッパーズの廃刊により一度完結した、ボクシング漫画「SUGAR」の続編。

「SUGAR」から2年後、主人公の石川凛がWBC世界タイトルで伝説のタイ人チャンプに挑戦するところからはじまる。
凛の才能はこの時点でほぼ完成に近づいており、第一話で存分にみせつける。

「(強打も)当たらなければ、ないのと一緒」

相手に触れさせることもなく、一方的に殴ってチャンピオンを倒す。
そのボクシングは芸術的である。


2年間で魅せるボクシングを完成させた凛ではあるが、その攻撃的な言動から「アンチ石川」ファンを作ってしまったり、同郷の仲間からよそよそしくされたりと、周囲との溝は開くばかりだった。

それもこれも凛の求めているボクシングと、周囲が凛に求めてることとの間に大きな開きがあることに原因がある。
それがまたどういう風に展開していくのかとても興味深い。

それにしてもいつも思うけど、どこかが欠けているキャラを作らせたら最高だ、新井英樹は。
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2008年02月24日

SUGAR




Sweet as SUGAR!!

世界チャンピオンよりも凄い称号、それが「シュガー」。

砂糖をなめたような、とろけるように美しいボクシングを体得した者。

主人公は天才少年、石川凛。

基本は善人だが、空気読まない、人の気持ちなんてわからない、よく喋る、皮肉屋、そしてちょっぴり悪党。

兄貴分の愛人、オカマの元ボクサーから手ほどきを受けて、ボクシングと、ボクシングの「甘さ」を初めてかみしめる。

さらに甘さがほしいゆえに天才は"天然かつ天才・中尾重光"から、ボクシングを恐るべきスピードで吸収していく。

天才ゆえに持ちうる視点の高さ、プライド、孤独、不器用さ、それに振り回される周囲の人々、それがドロドロのごった煮になって溶け込んでいるストーリー、それが読者を裏切りまくって気持ちがいい。


「新井 英樹」という漫画家は基本、絵は泥臭いものの、構図やセリフのインパクトで圧倒させるのがうまく、そしてここぞという時に躍動感あふれる美しい絵を描く。

この漫画では「四次元ボクシング」というスタイルのボクシングが出てくるが、そのシーンの美しさと漂う空気の残酷さには惚れてしまう。

格闘好きで、特にエグいのが好きな人にオススメしたい。
他のボクシング漫画が豚・牛・鶏の肉なら、SUGARは鯨・猪・熊の肉のような野性味溢れる味だ!(もちろん好みは分かれる!)


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以前、HPの掲示板で拙作の格闘ゲームについてユーザーさんに、

『B.cosの考える"読み合い"とは?』

という質問をされたのですが、この漫画にはその理想的な解がありました。

感服です。

以下、引用(天才のみができる「4次元ボクシング」の説明の布石としての「3次元」、普通のボクシングの試合の組み立て方の説明)
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ボクサー達は「戦略」を練る。
自分のペースをつかむため、「距離」を奪うため、「タイミング」を盗むためにね。

基本はジャブや足を使い、「相手が攻撃可能だと思うエリア」を狭めていくこと。

「相手に打たれずに自分が打てる」場所とタイミングを探していくこと。

相手にダメージを負わせつつ、相手の「距離」「タイミング」「エリア」を潰し、フィニッシュすることこそ「3次元」ボクシングの理想系である。

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言葉を入れ替えれば、一対一で競う競技すべてに共通することだと思いました。



ちなみに下記アドレスは「SUGAR」というタイトルの元となった伝説のボクサーのハイライト映像(YouTube)です。
それほど凄いか?と思う方もいるかもしれませんが、後進のボクサー、モハメド・アリ、シュガー・レイ・レナードなど名ボクサー達に大きな影響を与えています。

http://www.youtube.com/watch?v=W-gG2_JUqZE

左のトリプルが素晴らしい。
posted by B.cos at 14:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月04日

ソラニン





デザイン会社でバイトで働きながら、彼女のアパートにヒモ状態で暮らしている、音楽の才能だけはある青年、種田。

その彼女がふつーのOL、芽衣子。

その芽衣子が会社が嫌になってやめるところからストーリーがはじまるわけで。


学生時代から引きずっている楽しい腐れ縁や、バンドでやってくという夢、そして自分達をとりまくゆるいようで厳しい現実。

そこでなんとなくゆるゆるとぬるま湯につかりつつも、でもなんとなくフラストレーションを抱えて彼らは生活している。

これを読んで「大人になれよ」と憤る一般的な人もいるかもしれないけど、自分が世界を変えたいと思ったときがあなたにはなかったでしょうか?

ない、と答える人がいたら、それは絶対嘘だと僕は思う。

ま、はいと言ったら、それは自己否定になるからね。

結果はともかく「燃え尽きてぇ」、そう思えるなら読んでみるといいと思います。

一生懸命になる、楽しい仲間もいる、自分達を信じる、人を大切に思う、疑似体験でも味わいたいことだらけです。(青春を語れる年齢ではなくなったなあ、俺も)

まぁこの一巻の最後でまさかの大ドンデン返しがあって、それからがまた熱いんだ。


あと、つけくわえるなら、この作者の描くギャグ絵(変態、ヅラ、罰ゲーム)のセンスが僕はたまらなく大好きです。
posted by B.cos at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月01日

高校鉄拳伝タフ 37 (37)




僕を格闘技好きにした理由の半分近くを占める漫画。

そしておそらく世界一寝技の展開が多い格闘漫画でもある。それもマウントポジションだけとかそんな大雑把なところにおさまってない。

最初は古武道の次期継承者の主人公とそのライバルたちが、独特の怪しげな技を駆使してし合う展開でそのへんの格闘漫画と同じく格闘ゲームみたいな展開が多かったのだが、「剛越流柔術」、ガチでも最強のプロレスラー「アイアン木場」との戦いから、実在する総合格闘技色の色を濃くしていった。

そこから格闘漫画でも珍しい、寝技の展開が増えてきて、作者も勉強家であるため、一見地味な寝技がとても迫力のあるシーンに描かれているので、コレ読んで寝技に興味を持った人は多いと思う。
(もちろんスタンドでの殴り合いも迫力がバッチリ)

しかもこの漫画では「戦うこと=相手との対話」と捉えていて、どんなに歪んだ性格のライバルも主人公と戦うことで憑き物が落ちていく。やわらかい笑顔になっていく。実は僕はこの漫画のそこらへんが好きだったりするんだけど。

そのほかにも実在の格闘家をモデルにしたキャラがいたり(エンセン井上、朝日昇とか)、胸に突き刺さるようなインパクトのあるセリフ・演出とか、鬼のように強いのに人情に厚く、"プロテインのミルク割り"が心の鎮静剤である、主人公の「おとん」など、いろんな意味でエンタテイメント性の高い一品。

今は「タフ」として一巻から、三年後からまたストーリーがはじまっていて、まだまだ続いている。

考えてみたら僕が中学生くらいからやってるから、もう15年以上はやってるよなあ・・・本当に長い。
posted by B.cos at 02:27| Comment(0) | TrackBack(1) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月20日

RIN

今、『RIN』って漫画が僕の中では熱い。

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ボクシングの天才だが、狂犬のごとく周囲に噛み付きまくり、暴走しまくる不器用な少年、「石川 凛」の物語。

ちょっと前に謝罪会見をやったボクシング一家を思わせる嫌われキャラだが、誰よりも天才で、ボクシングを愛している。

以前ものすごく感嘆させられた『ワールド・イズ・マイン』という「殺人」をテーマとした大作を書いた、「新井英樹」という漫画家が描いている漫画なんだけど、この人の漫画は人間の嫌なところをもれなく描く。嫌悪感でおなかいっぱいになるくらい。

でも、そのおかげで話に立体感が出て、ストーリーに深みが出てくる。

この『RIN』でも失恋してヤケになった主人公の『あまりにひどすぎる童貞喪失シーン』や、ライバル立石の『ヤクザ時代の相棒が目の前で殺されるシーン』と、吐き気のするシーンが多い。

が、それがいい。

基本的に絵は「中学生が美術の時間にクラスメイトを写実的に描いた絵」みたいななんかブサイクな顔が多くてどちらかというと泥臭い絵を描く漫画家なんだけど、↑のような念のこもったような絵や、みててうっとりさせられる絵を描くから、不思議な作家さんだ。

1巻のボクシングシーンは柔軟でスピーディーで、「俺もこんなアクション描いてみてえ!」と思わされるもんなあ。

ボクシング漫画というより、ボクシングを通した人々の人生観を楽しむ漫画といったほうがいいかもしれない。

主人公はムチャクチャで、天才だからこそ他者への理解をないがしろにしてる部分もあるけど、たまに「その気持ちはわかる」というセリフはあちらこちらに出てくる。

『ぐだぐだ、ごたくならべんなっての。本当に一番好きなことやってたら自分眺めてるヒマなんかねえだろ。「極道だったボク」も「セレブ気分の私」もオレからみりゃ中身スカスカのペラペラだよ。普通ならなにかに・・・映った自分観て「あ・・・オレ」だろ』

たしかに。

僕の趣味の範囲だと、漫画でいうと「軍鶏」、映画でいうと「時計じかけのオレンジ」、小説なら花村萬月が好きな人ならイケると思う。
posted by B.cos at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月09日

「ひかりのまち」を読みました。(満喫で)

友人に進められて読んだのですが…

いいですね。ひらめき

ピリリときます。
例えるなら、ペペロンチーノを食べた後のような感じでしょうか。
(どんな例え方なんだか…)

作者の浅野いにおさんの作品は、「素晴らしい世界」を読んだことが
あるのですが、これもよかったです。
小さい劇場でやるような映画(決して派手な展開はしない)が好きな人
は好きでしょうね。
posted by B.cos at 20:26| Comment(1) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする