2008年02月03日

ゲルマニウムの夜【映画】




切れ味のいいナイフをみたような、「ゾクリ」とくる映画でした。

「TV局の影響下で映画を作りたくねえー!」という"一角座"のコンセプトのもと、上野公園の敷地内で特設映画館を作ってほとんど自主制作で作られた、企業や観客にいっさい媚を売らないゴリゴリ骨太の映画です。
("一角座"曰く、今の日本ではTVの協力を得ないと劇場での上映ができないそうです。稼がねばならないという制約と、自由に作れないという足枷がつくんでしょうね)

そういった確固たるコンセプトで作られたためか、原作のイメージをそのまま持ってくることに成功した稀有な映画なんじゃないかと思います。
見事に原作の、透明で静謐ではあるけれど黒々とした世界、を表現しています。

主人公の『朧(ロウ)』を、「青い春」で主役の松田龍平のライバル役で評価を得た新井浩文が演じているのですが(最近ではダイワハウスのCMに出てますね)、朧というキャラクターの透明さやエゴイストっぷりを魅力的に演じています。
特に序盤に人を殺した朧が鉄パイプを肩にかけて立っているシーンがあるのですが、その立ち居振る舞いがとてもいい。恐ろしくて、人として何か欠けてて、でも格好がいい。
朧という人格を巧く表現していると思いました。

僕は原作より先に映画のほうを見たのですが、それが正解だったように思います。
興味をもたれた方で原作をまだごらんになってない方は、映画のほうを先に見ることをオススメします。


注意:暴力表現と性的表現がかなりきついので、そういうのに弱い方はちょっとやめた方がいいかも。
あと、明確なオチや善悪、目的や努力もこの映画にはありません。ただ人の生き様を読む、"文学"としてみた方がいいです。(あとは一部変態チックなシーンもあるので、ネタとしてみるのもアリかもしれないw)
posted by B.cos at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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